お役立ち情報2020年07月13日

養殖「合成」ダイヤモンドのコラム

養殖「合成」ダイヤモンド?何それ?と思われた方も多いと思います。

養殖と言えば魚介類などを思い浮かべると思いますが、ダイヤモンドも養殖「合成」が出来る時代になったのです。以前から模造ダイヤモンドとして、モアッサナイトやキュービックジルコニア等が有りましたが今回紹介します養殖「合成」ダイヤモンドは正真正銘のダイヤモンドです。

その名はラボグロウンダイヤモンドです。

名前の由来はLabラボ(研究室)Gurownグロウン(育てられる)という英語からラボグロウンダイヤモンドと呼ばれています。 天然ダイヤモンドは通常生成される条件として地下120㎞付近のマントルで1,000度以上で極めて高温・高圧が条件のもとで、炭素が20億年~30億年かけて生成されるとされてきました。地下深くには1,000兆トンものダイヤモンドが眠っているともいわれていますが、地殻変動等で地上に出てくるダイヤモンドはごくわずかで昔から非常に高価な産物として扱われてきました。 天然ダイヤモンドは何十億年も生成されるまでに時間がかかるのに対してラボグロウンダイヤモンドはわずか数週間~1か月もあれば生成されますので量産が可能になりました。 グロウンダイヤモンドの生成は主に、高温高圧(HPHT)法と化学気相蒸着(CVD)法があります。 高温高圧(HPHT)法は天然ダイヤモンドが生成される地中深くの高温高圧の地球内部の環境を模した装置により合成させる方法です。 化学気相蒸着(CVD)法は高温低圧環境を作り出す装置を用い、メタンガスなどと炭素を主成分とする気体状態の物質から種結晶となるダイヤモンドの結晶板上に蒸着させる方法です。

しかし現在に至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。工業用や切削道具の刃や研磨器具に用いる程度の質の悪いダイヤモンドや、小さく黄色や茶褐色のものが多く宝飾品に使用できるダイヤモンドには程遠いものでした。そして研究に研究を重ね、技術の向上により近年になり宝飾品に使用可能な上質で大粒のグロウンダイヤモンドの生成が可能になりました。そして2018年5月29日よりダイヤモンドのシンジケートのデビアス社がラボグロウンダイヤモンドを専門に扱う「Lightbox」というブランドで販売することを発表したことにより、ラボグロウンダイヤモンドの認知度が一気に世界中に広まっていきました。 天然ダイヤモンドは価値が高く特別なものというイメージですが、ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドの半額程度で購入が出来るという利点から今後ますます需要が高まることでしょう。 また天然ダイヤモンドでは非常に貴重で高価なブルー系やピンク系のものも、ラボグロウンダイヤモンドなら安価で手にすることが出来るのでフッション性が豊かなジュエリーが数多く市場に比較的安価で出てくることも期待が出来ると思われます。

しかしラボグロウンダイヤモンドの生成技術の向上で天然ダイヤモンドの宝石市場が混乱を招きかねない状態となり、大手業者や学術協会において天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの区別をつける必要がある為、ラボグロウンダイヤモンドのルース(表記可能なサイズの目安0.18ct)にはガードルの表面やテーブル直下など「明白に認識可能な部位」に刻印をすることとしました。 刻印には「SYD」synthetic diamondの略称または「LGD」laboratory growndiamondの略称、あるいは「合成ダイヤモンド」であることが十分に認知されているブランド名やシンボルを刻印することとなりました。

また日本ジュエリー協会では、日本語の呼称・表記は「合成ダイヤモンド」英語での呼称・表記は「synthetic diamond」とし、合成ダイヤモンドを使用した製品についても製品に「SYD」または「LGD」あるいは「合成ダイヤモンドであることが十分に認知されているブランド名やシンボル」を刻印するとしています。

※上記で述べましたように、身近にダイヤモンドを手にすることが出来るような時代になりましたが天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドとは区別されており、天然ダイヤモンドのように合成ダイヤモンドは資産価値はほぼないことも心得て購入されるとよいでしょう。