お役立ち情報2019年05月21日

ジャガー・ルクルト 時計探訪 ~有名ブランドの歴史を知ろう~ Vol.14

***** ジャガー・ルクルト  Jaeger-LeCoultre *****

アントワーヌ・ルクルト

ジャガー・ルクルトの歴史は1833年にさかのぼります。

スイス・ジュラ山脈のジュウ渓谷にあるル・サンティエにおいて、アントワーヌ・ルクルトが工房を構えたのが始まりといわれています。時計職人である一方でエンジニアであったアントワーヌ・ルクルトは時計製作に必要な機械の設計も手掛け、1844年には後に時計史に名を残すこととなるミリオメーター(1/1000mm)単位の計測を可能にした装置を発明します。

ミリオメーター

それに伴い部品製造だけでなく精密なムーブメント製造も手掛けるようになり、1847年には当時、懐中時計の巻き上げや時刻合わせには鍵が必要でしたが、鍵を必要としない竜頭巻き上げシステムを開発しました。そして1851年ロンドンで開催された第一回万国博覧会の精密機械分野で業績が認められ金賞を受賞しました。また時計製造においては1866年にアントワーヌ・ルクルトの息子エリー・ルクルトが工房を引き継ぎ、ジュウ渓谷に部品からケース、組み立てまで全てを自社で一貫製造するファクチュール(Lecoultre&Cie)を設立し、職人を一堂に集めることで技術共有と複雑なムーブメント製造の機械化に成功し、やがてスタッフが500人を越えるグランドメゾン(大きな建物)へと成長していきました。

グランドメゾン

1900年代に入ると世界三大時計ブランドの(パテックフィリップ・ヴァシュロンコンスタンタン・オーデマピゲ)にムーブメント供給するまでになり、名実共に世界に誇るムーブメントメーカーと成長しました。1903年フランス・パリに拠点を置き、フランス海軍時計を手掛けていた時計職人のエドモンド・ジャガーから、スイスの複数の時計職人に超薄型のムーブメントの開発と製造を依頼されLecoultre&Cie社はアントワーヌ・ルクルトの孫で製造責任者のジャック・ダヴィド・ルクルトが引き受け、見事に超薄型のムーブメントの開発に成功しました。この成功で1907年にルクルト製キャリバー145(厚さ1.38㎜)が生まれ、世界で最も薄いムーブメントで現在でも懐中時計のムーブメントとして記録されています。また同年にエドモンド・ジャガーが宝石商のカルティエとムーブメントをカルティエの時計に採用する専属契約を結び、エドモンド・ジャガーのムーブメントの製造をLecoultre&Cie社が請け負い、後にエドモンド・ジャガーはカルティエの代表作のサントスを手掛けるようになりました。またLecoultre&Cie社においてはムーブメントや部品供給から時計メーカーとしいて1928年に半永久的に動く機械式時計のアトモスを開発、翌年には世界最小の機械式ムーブメント(キャリバー101)を開発、そして世界で最も薄い機械式ムーブメント(キャリバー145)を開発しました。

キャリバー145

そして1931年レベルソを開発します。レベルソはラテン語で回転させるという意味で、当時さかんに行われていたポロ競技の際に衝撃と風防を守る必要があり、文字盤を180度回転させるというアイデアで時計業界に衝撃を与えました。レベルソは現在においてもジャガー・ルクルトのフラッグシップモデルとして高い人気を誇っているモデルです。

レベルソ設計イメージレベルソ

1937年には長年の協力者であったエドモンド・ジャガーと正式に手を組み、時計ブランドのジャガー・ルクルトが誕生しました。

その後、現在までジャガー・ルクルトが開発したキャリバーは1200を超えるといわれています。主な開発としては、1953年に竜頭が無い自動巻き腕時計のフーチャーマティックを開発、1956年に自動巻きアラームウォッチのメモボックス、1958年には南極大陸の研究者に耐磁性・耐衝撃性・防水性に優れたジオフィジック・クロノメーターを開発、1968年はアラーム機能付きのダイバーズウォッチのポラリスも開発しました。

フーチャーマティックメモボックスジオフィジックポラリス

2000年にはリシュモングループ(有名なジュエリー・時計・ファッション企業)の傘下に入りますが、今日もジュウ渓谷にあるマニュファクチュールでジャガー・ルクルトの創業当時から受け継がれてきた時計業界の技術屋として、代名詞になっている180度回転するレベルソ、丸型ケースでシンプルなマスターシリーズを中心にデュオメトル、ランデヴーなどを製造し、ジャガー・ルクルト独自の厳しい品質検査に合格した腕時計が世界の時計愛好家を魅了しています。

レベルソマスターデュオメトルランデヴー

※ジャガー・ルクルトは高級時計でありますが、比較的にお求めやすい価格帯のものもございますのこの機会に是非コレクションの一つにしていだだければいかがでしょうか!

 

 

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